矯正治療について
矯正歯科治療は公的健康保険適用外の自費(自由)診療です
悪い歯並びは見た目だけでなく、心身の健康にも影響を与えます。
矯正治療は、歯並びをよくするだけでなく、顔貌も変化し、虫歯や歯周病リスクを低くする効果もあります。
よくない歯並び
叢生(そうせい)
俗に乱杭歯と呼ばれ、歯が凸凹になったり重なり合っている状態。
主に八重歯という状態がありますが、犬歯はかみ合わせで非常に大事なので抜歯を勧められた際は、慎重に検討してください。
上顎前突(じょうがくぜんとつ)出っ歯
俗に出っ歯と呼ばれ、上の歯、顎が前に出ている状態です。
下顎前突(かがくぜんとつ)受け口
俗に受け口と呼ばれ、下の歯、顎が前に出ている状態です。
場合、程度により外科的矯正(顎の手術)などが必要な場合があります。
空隙歯列(すきっぱ)
俗に受け口と呼ばれ、下の歯、顎が前に出ている状態です。
場合、程度により外科的矯正(顎の手術)などが必要な場合があります。
過蓋口咬
噛み合わせが深く前歯で噛みづらい状態です
開咬
口を閉じたときに隙間があるため、うまく噛めません。
顎関節症
歯列矯正によってかみ合わせを回復することで、顎関節症の治療にも効果がありますが、症状によっては完全に治癒しない場合もあります。また治療中に一時的に症状が悪化することもあります。
各種矯正装置
矯正治療では歯に装置を設置、もしくはマウスピース型矯正装置を利用して、歯を動かしていきます。レイクタウンデンタルクリニックでは、従来のブラケットを用いた矯正治療をはじめ、矯正装置が見えるのを敬遠される方は、透明で目立たないマウスピース型矯正装置(インビザライン)やリンガルブラケット矯正法などもあり、装置によっては目立たず治療することができます。
※金額は税込です
メタル(金属)ブラケット(¥1,064,800)
一般的な装置です。目立つのが欠点ですが、固定力があり確実に矯正をすることができます。
セラミックブラケット(クリスタライン)(¥1,210,000)
目立たない装置です。メタルブラケットに比べ見た目の違和感が少ない装置です。目立つことを気にされる方は、こちらをお勧めします。
リンガルブラケット矯正装置(クリッピーL)(¥1,609,300)
歯の裏側につける装置です。目立たず矯正をすることができます。慣れないうちは、しゃべりにくいこともありますが、時間と共に慣れます。舌側は頬側よりも唾液の量が多いので、こちらに装置があることは、虫歯リスクも低くなります。
マウスピース型矯正装置(インビザライン)(¥1,210,000)
米国で開発されたマウスピース型の矯正治療装置です。この装置の良い点はなんと言っても、装着していても相手に気づかれない点です。審美性の問題で、矯正治療を躊躇されていた方も、是非この装置をお試しください。マウスピース型矯正装置(インビザライン)は、治療開始時に歯型を取得し、その歯型を元に、きれいな歯並びまでを3Dでシュミレーションします。その過程に必要なマウスピースを最初に全て作成します。定期的に、マウスピースを交換しながら、ゆっくりと歯を動かしていきます。装着時間は、1日に20時間以上必要ですが、食事の時は外すことができ、歯みがきも従来通り行えます。
マウスピース型矯正装置(インビザライン)のご選択の際の注意点
①マウスピース型矯正装置(インビザライン)は医薬品医療機器等法(薬機法)の承認を受けてない未承認医薬品です。
②マウスピース型矯正装置(インビザライン)は、米国アライン・テクノロジー社の製品であり、インビザライン・ジャパン株式会社を介して入手しています。
③国内にもマウスピース型矯正装置として医薬品医療機器等法(薬機法)の承認を受けているものは複数存在します。
④マウスピース型矯正装置(インビザライン)は、1997年FDA(米国食品医薬品局)により医療機器として認証を受けています。
⑤マウスピース型矯正装置(インビザライン)は、完成物薬機法対象外の矯正装置であり、承認薬品を対象とする医薬品副作用被害救済制度の対象外となる場合があります。
矯正治療の流れ
矯正治療における一般的な治療期間は約24~30か月、通院回数は約24~30回となっております。
STEP1 治療相談
主訴(気になるところ、治したいところ)を伺わせて頂きます。
一般的な矯正治療(装置、期間、費用)についてご説明いたします。
説明のビデオを見ていただきます。気になることはどんどん質問して下さい。
STEP2 精密検査(検査費用48,400円)
実際に、患者様の骨、歯、顎間接の状態をレントゲン、写真(顔、口の中)、歯型、などを基に詳細に検査させていただきます。
STEP3 コンサル
検査資料により、診断及び治療計画、装置のメリット・デメリット、期間(2~3年)、費用(永久歯列の場合1,064,800~1,609,300円)を説明させていただきます。
STEP4 ご契約
治療計画に納得していただいた場合にのみご契約をして頂いております。
治療期間は短くありません。長いお付き合いになると思いますので万一不安な点などございましたら何でもご相談下さい。
STEP5 治療開始
装置装着します。初めは強い違和感を感じるかもしれませんが次第に慣れます。
ブラッシング指導、クリーニングも行います。ブラッシングや状況など不安なことはどんどん聞いてください。
STEP6 調整(調整料6,600円)
3~4週間に1度来院して頂き、皆様の歯の状況を見ながら調整をしていきます。(調整の為20~40回ご来院必要)
また、治療中の歯の状況を見せていただきブラッシング指導、クリーニングをさせていただきます。
STEP7 装置除去
一般的には、装置装着から除去までには2年から3年程度かかります。
装置をはずし、クリーニングをさせて頂きます。
STEP8 保定・経過観察
歯は舌の動きや生活習慣により動いてしまう場合があります。
後戻りを防ぐために、リテーナーという装置をつけます。(リテーナーは矯正料金に含まれています)
安定するまで3~6か月に1度来院してもらい、経過観察を行います。
矯正治療のリスク・副作用
2018年に改正された厚生労働省の医療広告ガイドラインでは、自費診療に係るリスクや副作用をくわしく情報提供することが求められています。矯正治療には以下の一般的リスク・副作用があることをご理解ください。
① 矯正歯科装置装着後に違和感、不快感、痛みなどが生じることがあります。
一般的には数日間~1、2 週間で慣れてきます。
② 歯の動き方には個人差があります。そのため予想された治療期間が延長する可能性が
あります。
③ 矯正歯科装置の使用状況、顎間ゴムの使用状況、定期的な通院など、矯正歯科治療に
は患者さんの協力が必要であり、それらが治療結果や治療期間に影響します。
④ 治療中は矯正歯科装置が歯の表面に付いているため食物が溜りやすく、また歯が磨き
にくくなるため、むし歯や歯周病が生じるリスクが高まります。
したがってハミガキを適切に行い、お口の中を常に清潔に保ち、さらにかかりつけ
歯科医に定期的に受診することが大切です。
また、歯が動くと隠れていたむし歯が見えるようになることもあります。
⑤ 歯を動かすことにより歯根が吸収して短くなることや歯肉がやせて下がることが
あります。
⑥ ごくまれに歯が骨と癒着していて歯が動かないことがあります。
⑦ ごくまれに歯を動かすことで神経が障害を受けて壊死することがあります。
⑧ 矯正歯科装置などにより金属等のアレルギー症状が出ることがあります。
⑨ 治療中に顎関節の痛み、音が鳴る、口が開けにくいなどの顎関節症状が生じることが
あります。
⑩ 治療の経過によっては当初予定していた治療計画を変更する可能性があります。
⑪ 歯の形の修正や咬み合わせの微調整を行ったりする可能性があります。
⑫ 矯正歯科装置を誤飲する可能性があります。
⑬ 矯正歯科装置を外す際にエナメル質に微小な亀裂が入る可能性や、かぶせ物(補綴物)
の一部が破損する可能性があります。
⑭ 動的治療が終了し装置が外れた後に、現在の咬み合わせに合った状態のかぶせ物
(補綴物)やむし歯の治療(修復物)などをやりなおす必要性が生じる可能性が
あります。
⑮ 動的治療が終了し装置が外れた後に保定装置を指示通り使用しないと、歯並びや
咬み合せの「後戻り」が生じる可能性があります。
⑯ あごの成長発育により咬み合せや歯並びが変化する可能性があります。
⑰ 治療後に親知らずの影響で歯並びや咬み合せに変化が生じる可能性があります。
また、加齢や歯周病などにより歯並びや咬み合せが変化することがあります。
⑱ 矯正歯科治療は一度始めると元の状態に戻すことは難しくなります。
マウスピース型矯正装置について
日本矯正歯科学会より以下の見解が出ております。マウスピース矯正については、内容をよくご理解の上、検討されることをお勧めします。
マウスピース型矯正装置による治療に関する見解
①インターネット上で歯科医師が介在しない形でマウスピース型製品が販売され、歯列の改善への有効性を謳うケースが出てきています。矯正歯科治療は、正確な診断や精密な治療計画に立脚して行われるべき医療行為であり、誤ったマウスピース型製品の使用は予期せぬ問題を引き起こす可能性があります。患者自身の独自の判断でこれらの製品を使用し歯の移動を行うことは、歯科医学的にも非常に危険であるため絶対に避けてください。
②マウスピース型矯正装置による治療には、以下の利点・欠点を踏まえた適応症の判断や専門的知識を要することから、大学病院等や学会が認める基本研修期間において十分な矯正歯科領域全般にわたる基本的な教育と臨床的なトレーニングを受けた歯科医師による診察、検査、診断を基に治療を行うことを推奨します。
欠点
●歯の移動量の少ない症例に限られる(軽度の乱杭歯、軽度の歯の空隙、矯正治療後の軽度の後戻り等)
●毎日長時間の装着を必要とし、使用状況によって効果が大きく異なる。
●小児や骨格性要因を含む症例には適さない。
●現在の医療水準で考えれば精密な歯の移動は原則として困難で、満足のいく治療効果が得られない可能性がある。
利点
●他人から見えにくい装置である。
●装置の着脱が簡単で食事や歯磨きがし易い。
●金属アレルギーを有する方も使用できる。
●診療室での治療時間が比較的短い。
マウスピース型矯正装置による治療に関してご不明点があれば、かかりつけ歯科医または日本矯正歯科学会認定医等にご相談されることをお勧めします。
参考資料:公益社団法人 日本矯正歯科学会 アライナー型矯正装置による治療指針